利根商業の内田湘大が契約金6000万円(推定)で広島と合意

記者の求めに応じ、囲み取材後に両親との記念撮影に応じる内田

 広島東洋カープからドラフト2位で指名された内田湘大の契約交渉が11月14日に高崎市内のホテルで行われ、内田は契約金6000万円、年俸600万円(ともに推定)で合意した。
 契約金の使い道について記者から聞かれた内田は、「自分がここまで来られたのは、いろんな方のおかげなので、親やお世話になったチーム、他の人たちにも恩返ししたいと思います」とこれまで関わった人たちへの感謝の気持ちを伝えた。
 また、広島の出世番号である背番号63に決まったことについて、「田中広輔さんや、去年まで西川龍馬さんがつけていたので、期待されている背番号なんじゃないかと思うんです。その期待に応えたいなと思います」と目を輝かせた。ちなみにこの63は、広島からドラフト3位指名された丸佳浩選手(現・巨人)がつけていた番号でもある。
 広島から打撃力を買われた内田は、プロに入ってからは二刀流を捨て野手に専念する。守る位置は、高校時代の一塁ではなく三塁となる。「サードはバッターとの距離が近いんで、打球の速さに慣れるのも大変ですし、あとは打球に合わせるのもまた難しいなと思います」と、早くも三塁手の練習に取り組んでいる。参考にしている選手は、埼玉西武ライオンズの遊撃手・源田壮亮だ。「ポジションは違うんですけど、ゴロを捕球するという面で考えれば、どのポジションでも同じだと思うんです」
 入寮予定は、来年1月7日頃になる予定。「それまでに、練習でしっかりと下半身を鍛えておきたいなと思います」と、プロの世界に入る準備を進めている。広島には、同じく同球団にドラフト4位指名を受けた健大高崎の清水叶人と一緒に行く予定だ。10月20日のドラフト会議後に清水とは電話で連絡を取っており、「(野球用具を)どのメーカーさんと契約するのかを聞いたりしています」と2人で夢の舞台に胸を膨らませている。

金屏風の前に座り、緊張している内田


 10月20日のドラフト会議で指名された直後の会見で、多くの記者の前でも堂々と自分の言葉で話していた内田だったが、この日は金屏風の前に座り、腹部の前で重ね合わせた手を落ち着きなく動かすなど、いつになく緊張した様子を見せていた。「契約書にサインするときに手が震えちゃって、上手く書けなかったんです。この空気感がちょっと緊張します」と苦笑いを見せた。
 長野で生まれ、群馬で才能を見出された内田が、広島でプロ野球選手として花を咲かせる時が来た。

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