並里 成が、強豪・沖縄からサンダーズに加入!

写真提供/群馬クレインサンダーズ

 2018-22シーズンまで琉球ゴールデンキングスで活躍した並里成が、群馬クレインサンダーズに加入する。
 相手の意表を突くプレーをクリエイトするPG(ポイントガード)で、宇都宮(当時はリンク栃木ブレックス、2009-11)、沖縄(2011-15、2018-22)、大阪エヴェッサ(2015-16)、滋賀レイクスターズ(2016-18)と、bjリーグ時代から活躍するBリーグを代表する選手の一人。
 中学まで過ごした沖縄時代、米軍基地にいたアメリカ人と日常的にバスケットボールをする環境にあり、日本人として初めてNBAのコートに立った田臥勇太の姿を見て、中学3年の頃にはアメリカでプレーしたいという気持ちを強くした。その願いが叶ったのは、福岡第一高校卒業後の2008年4月。高校ナンバーワンガードとの呼び声が高かった並里は、高校在学中に応募したスラムダンク奨学金の第1回奨学生に合格して、アメリカでプレーするチャンスを得たのだった。
 このスラムダンク奨学金は、日本にバスケットボールブームを巻き起こした漫画「スラムダンク」の著者である井上雄彦氏が「バスケットボールを描いてきたのだから、バスケットボールに何か恩返しがしたい」との思いから、集英社の協力を得て設立したもの。将来有望な選手に本場アメリカでのプレーを通じて可能性を広げてもらおうというのが、設立の趣旨である。サンダーズには、第4回奨学生の山崎稜と、アシスタントコーチ兼デベロップメントコーチとして活躍している第9回奨学生の酒井達晶がいる。
 並里の加入で、サンダーズはPG陣の強化を図った。経験豊富な五十嵐圭、急成長中の菅原暉と共に司令塔の役割を担う。
 サンダーズへの加入に際し、並里はクラブを通じてこうコメントしている。
「群馬のファンの皆さん、こんにちは! 今シーズンよりクレインサンダーズに移籍してきました並里成です。これまで培ってきた情熱でバスケットの面白さのすべてをコート上で表現し、そして『優勝』を目標にプロセスを新天地の群馬でファンの皆様と一緒に踏み、一歩ずつ進んでいきたいと思います! 一生懸命ハードにプレーしますので、我々と一緒に戦ってください。皆様と試合会場で会える日をとても楽しみにしております。よろしくお願いします!」

<了>

■Profile
並里 成(なみざと・なりと)

1989年8月7日生まれ、沖縄県出身。沖縄市立コザ中学校から福岡第一高校に進学。高校卒業後はスラムダンク奨学金第1回奨学生として渡米し、本場のバスケットボールに触れる。2009年に帰国し、当時JBLに所属していたリンク栃木ブレックス(現・宇都宮)に加入し、2009-10シーズンには優勝を経験。2011年に当時bjリーグの強豪チーム・琉球ゴールデンキングスに移籍し、2011-12シーズンに優勝。2015-16シーズンは大阪エヴェッサでプレーし、Bリーグ誕生の2016年に滋賀レイクスターズに移籍。2018年に古巣の沖縄に戻り、2021-22シーズンは西地区優勝、セミファイナル進出の力となった。ポジションはポイントガード。172㎝・72㎏。

<2021-22シーズンの成績>
出場54試合(うち40試合がスタメンでの出場)、フィールドゴール成功率38.1%、3ポイントシュート成功率36.1%、フリースロー成功率68.2%、リバウンド92、アシスト198、スティール41

<引用・参考文献>
Free Bas.2007年2月号「井上雄彦氏インタビュー」、取材/渡辺淳二、編集/星野志保、発行/パワフルブレーンズ
Free Bas.2008年1月号「並里成選手インタビュー」、取材/渡辺淳二、編集/星野志保、発行/パワフルブレーンズ