群馬の高校野球2023夏 樹徳編④ 清水麻成

甲子園への熱い思いを胸に秘め、一戦一戦戦って、その結果が甲子園につながればいい。

清水麻成(しみず・まなと)
3年・投手
2005年10月6日生まれ、太田市立綿引中学校出身、186㎝・75㎏、右投右打

――春の商大附戦で、清水君は4回から登板していますが、残念ながら敗れてしまいましたが、春の大会を通して見えた課題はどんなところだったのですか。

 ストレートを狙われて打たれていたので、変化球の精度、ストレートのキレを夏までに上げ行こうと思いました。

――今、身長はどれぐらいですか。

 186センチです。

――まだ身長は伸びていますか。

 いや、さすがに止まっていると思います(笑)。

――入学時の身長はどれぐらいだったのですか。

 181センチぐらいです。

――身長がグンと伸び始めたのはいつぐらいからですか。

 中学に入ったあたりからで、中1の時には175センチでした。

――これまでずっとピッチャーだったのですか。

 中学では2番手で投げたりしていましたが、センターを守っていて、外野手でした。本格的にピッチャーを始めたのは高校に入ってからなんです。監督から勧められて、「やってやろう」と思いました。自分もピッチャーをずっとやりたかったので、挑戦しようと思いました。

――ピッチャーに転向して、難しいと感じたところはありますか。

 最初は、フィールディングがわからなかったんです。でも、教えてもらって良くなっていると思います。

――現在のストレートの最速はどれぐらいですか。

 146キロぐらいです。昨年の夏の大会が終わっては自分たちの代になってから球速が上がりました。

――球速が上がった要因は何だったのでしょう。

 食事とウエイトトレーニングです。特に下半身と肩回りの筋肉の強化です。

――持ち球は何がありますか。

 ストレート、カーブ、スライダー、ツーシームを投げています。ツーシームは最近、習得したばかりです。夏に使えたらいいと思っています。

――得意の球種は?

 ストレートです。

――ストレートのキレを上げたいと言っていましたが、どんな練習をしているのですか。

 シャドウピッチングをしたり、メディシンボールを投げたり、そのボールを両手で持って横に振ったりしています。あとは、短距離のダッシュなどで瞬発力をつけています。

――夏は結果を求めすぎて、力まないでくださいね。

 監督からも言われているんですけど、力み過ぎると球質が悪くなるので、力み過ぎないようにしたいと思います。

――夏はどんな投球をしたら勝てると考えていますか。

 チームを自分が引っ張っていくピッチングができたら勝てると思います。

――キャッチャーの亀田君と、よくコミュニケーションを取っていると聞きました。

 最近は特にコミュニケーションを取るようにしています。普段から言いたいことを言うことで、試合の中でも亀田に言うことができると思うんです。普段から、野球だったり、何気ない日常会話だったりをして、コミュニケーションを大事にしています。

――コミュニケーションを大事にするということは、昨年のチームの時からですか。
 
 そうですね。前の代から始めたことです。

――昨夏は、樹徳のベンチ横のカメラマン席から試合を見ていたのですが、選手たちが伸び伸びとしていて、野球を楽しんでいるように見えました。いいチームだったと思います。

 ベンチにも盛り上げる役割みたいなものがあって、一人ひとりにも役割がありました。

――チームメイトが盛り上げてくれることで、試合に出ている選手は力が発揮できますか。

 はい。1人じゃなくて、皆で野球をやっているんだと思えるので、自然と気持ちも入ります。

――昨年は、先輩たちと甲子園に行きましたが、今年は自分たちの代で甲子園に行きたいという気持ちが強いのではないですか。

 甲子園に行きたいですね。でも「行きたい、行きたい」と思ってしまうと、力みが出てしまうので、そこは一戦一戦戦っていって、結果として甲子園に行ければいいかなと思っています。

――夏に対戦を楽しみにしているチームはありますか。

 春に負けた商大附と戦いたいですね。リベンジしたいです。

――では、県外の高校で対戦したいチームはありますか。

 横浜高校です。春の大会前の練習試合で戦って負けたんです。最初は横浜打線を抑えていたんですけど、6回ぐらいから打たれ始めてしまったんです。また横浜高校と戦って、自分の力がどれぐらいついたのかを確かめたいですね。

――目標にしているプロ野球選手はいますか。

 もう引退されているんですけど、藤川球児さん(元阪神)です。打者の手元で浮き上がるようなストレートを映像でたまに見て研究したりしています。

――将来は、プロに行きたいという思いはありますか。

 高校を卒業してプロに行けるのなら行きたいです。

――将来はどんな野球選手になりたいですか。

 理想像はあまりないんですけど、自分の素を出せる選手になって、チームに馴染めるような選手になりたいです。

<了>